去る7月14日(土)、15日(日)の2日間、北海道札幌で開催された第25回日本顎関節学会学術大会に出席してきた。思い返すと1年前、広島で開催された本学会学術大会の際には、専門医試験を受け無事合格することができた。あれからもう1年になる。
今年の学術大会の内容を総覧すると、概して「温故知新」といった感じであった。顎関節症を含めた顎関節疾患の診断・治療についてのこれまでの知識を整理し、これからの本学会のあり方を模索していこうという空気が感じられた。昨今、医科および歯科の学会で盛んに議論されている「診断・治療のガイドライン」について、本学会でも議論が深まってきているとともに、これまで20年余定着してきた「顎関節症の症型分類」についても、いよいよ見直しの手が加えられようとしている。より臨床の実情にあった使いやすい分類に深化させようという学会を挙げての動きには大変興味深いものがあった。
平成26年からは、現在の認定医制度暫定移行期間を経て、専門医制度が本格運用される。現在栃木県にいる2名の認定専門医のうちの一人として、責任と自覚を持ってまた明日からの診療に励みたいと思う。
副院長 檜山成寿